井上道義×野田秀樹、二人の鬼才が放つ、誰も見たことのない新しいオペラ!
1786年ウィーンで幕を開け、モーツァルト傑作中の傑作として世界中の劇場で上演され続けるオペラ『フィガロの結婚』。2015年、演劇界の鬼才・野田秀樹が同じくクラシック音楽界の鬼才・井上道義とタッグを組み誕生させた“誰も見たことのないオペラ”が待望の再演決定!フランス革命前の時代を背景に貴族と庶民階級との対立が織り成すめくるめく人間模様を、黒船来航時代の日本に置き換えて贈る野田版・新『フィガロの結婚』。庭師は一体何を見たのか―!?音楽界と演劇界、夢のコラボレーションオペラが幕を開けます。
指揮・総監督
井上道義
演出
野田秀樹
出演
アルマヴィーヴァ伯爵:ヴィタリ・ユシュマノフ(バリトン)
アルマヴィーヴァ伯爵夫人:ドルニオク綾乃(ソプラノ)
スザ女(スザンナ):小林沙羅(ソプラノ)
フィガ郎(フィガロ):大山大輔(バリトン)
ケルビーノ:村松稔之(カウンターテナー)
マルチェ里奈(マルチェリーナ):森山京子(メゾ・ソプラノ)
バルト郎(バルトロ):三戸大久(バス)
走り男(バジリオ):黒田大介(テノール)
狂っちゃ男(クルツィオ):三浦大喜(テノール)
バルバ里奈(バルバリーナ):コロンえりか(ソプラノ)
庭師アント二男(アントニオ):廣川三憲
花娘:藤井玲南、中川郁文
声楽アンサンブル:藤井玲南、中川郁文、増田弓、鳥谷尚子、新後閑大介、平本英一、東玄彦、長谷川公
演劇アンサンブル:川原田樹、菊沢将憲、近藤彩香、佐々木富貴子、末冨真由、花島令、上村聡、的場祐太
管弦楽
認定NPO法人響ホール室内合奏団
合唱
北九州芸術劇場フィガロ合唱団
井上道義コメント
野田秀樹さんにこのオペラを演出していただくことは僕の長年の夢だった。 彼は、『マクベス』での経験からか「オペラは金輪際やらない!」と公言していたので本当に口説きは大変だった。その苦労のために俺は癌になったと言うのは全く悪い冗談だが・・・。
しかし2015年全国14公演は今思い出すにもチャレンジングな、生きていて良かった経験だった。彼の演出法がワークショップを繰り返し、そこからアイディアをまとめ上げる方法だと知らなかったが、自作台本を演出してきた作家とすれば、それ故、真に誰にも出来ない多角的なあの舞台が出来上がった。6年経った!またやる! 現場で何が起こるか聴いてくれ、見てくれ。今は今しか無いのだ。
5年前に全国10箇所を回ったこの「フィガロの結婚」は、熊本で千秋楽を迎えた。終演後、ライトアップされていた熊本城を見ながら、私は、このまま終わるには惜しいオペラだ、再演を熊本城に誓った。それから半年後、地震で熊本城の天守閣の瓦や石垣が崩れていく映像をいたたまれない気持ちで見た。 今年、その天守閣が再び人々の前に姿を見せたそうだ。その時を同じくして、この「フィガロの結婚」が人々の前に、天守閣さながら姿を現すことができることに至福の喜びを感じる。
野田秀樹コメント
5年前に全国10箇所を回ったこの「フィガロの結婚」は、熊本で千秋楽を迎えた。終演後、ライトアップされていた熊本城を見ながら、私は、このまま終わるには惜しいオペラだ、再演を熊本城に誓った。それから半年後、地震で熊本城の天守閣の瓦や石垣が崩れていく映像をいたたまれない気持ちで見た。 今年、その天守閣が再び人々の前に姿を見せたそうだ。その時を同じくして、この「フィガロの結婚」が人々の前に、天守閣さながら姿を現すことができることに至福の喜びを感じる。
私は、このコロナ禍で人の心と生活が、当たり前のように崩れている事を憂慮している。 当たり前のように「マスク」をして、当たり前のように「新しい生活様式」などと口走っている。いつの日か、そんなことが「当たり前ではない」ということが「当たり前」になる暮らしに一刻も早く戻りたい。それは、ほとんどの人々が同じ思いだろう。劇場もまだまだ、本来の劇場の姿には程遠い。この「フィガロの結婚」が少しでも「当たり前」に戻っていく先駆けとなればと切に願う。その願いが、この「フィガロの結婚」の歌手たちの「肉声」にのって、演者たちの「肉体」に宿って、マスクで埋め尽くされた客席に届くと信じている。私たちは、生の肉体を、肉声を、人々の前に届けてこそ、「舞台を生業(なりわい)とする者」と言える。それが私たちの「当たり前」なのである。
お問い合わせ
北九州芸術劇場
TEL 093-562-2655(10:00~18:00)
備考
主催/(公財)北九州市芸術文化振興財団
共催/北九州市
後援/北九州市教育委員会
共同開催/ミューザ川崎シンフォニーホール(川崎市文化財団グループ)
公益財団法人東京都歴史文化財団 東京芸術劇場
北九州芸術劇場(公益財団法人北九州市芸術文化振興財団)
助成/文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)|独立行政法人日本芸術文化振興会